あらすじ:2020年。東京オリンピックを終えた日本は、不景気に陥っていた。1,000円に値上がりした缶ビールを買うのもちゅうちょするほど困窮しているカイジ(藤原竜也)は、帝愛グループの企業の一つを任されるまでになった大槻と再会する。カイジは、金を持て余した富豪の老人が主催するイベントで自分と組んで大金を得ようと持ち掛ける大槻の誘いに、一抹の不安を覚えながらも乗ることにする。
引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/368613/story/
見てる最中こんな感じでしたわ…
これ…これ原作者が関わっているんですの…?御冗談はおよしになられて…私…そんなこと…信じられませんわ……
先々週の「太陽は動かない」についても、出来が悪くて、今年一番の映画が来ましたわねとか言っていたんですけれど…
これもはっきり言って今年一番って感じですわね。今月2本も藤原竜也主演のゴミ映画を見てしまいましたわね…見たかった訳ありませんわね。
これ、カイジでなければまだマシに見えただろうと思われる映画なんですけれど、カイジの名前を冠しているために、カイジとして見るよりほかがなく、その結果としてカイジでなく見るよりも評価が下がるという状況になりますわ。
カイジではなかった場合どんな映画だったかと言いますと、凡百のデスゲーム映画ですわね。いや本当は…凡百より…下ですけれど…
この映画にはカイジの重要な要素である癖のあるゲームや、それに伴う高度な心理戦といったものは一切ありませんわ。カイジらしさ、0!
おこなわれているゲームもひどいものばかりで、これ本当に原作者が考えたのか…と涙ながらに見られませんわ。
また、ゲームの攻略方法も、前もってスパイを敵の組織に潜り込ませておいたのさ!といういっそ清々しいほどのご都合展開で、そういう方面でもこちらをげんなりさせてくれますわ。こういうのは攻略したって言わないのでは…原作でもビルを傾けていたって言われると……そうですわね……
そして、カイジらしさがないのはギャンブル部分だけではありません。カイジは社会がどうとか、正義とか悪とかそういったこととは無関係の、社会的に見ればカスとクズたちの戦いではあるものの、そんな連中が命、人生を賭けてもがいているところを書いているものだと思っていたのですが、この映画は違います。
この映画では、なぜかオリンピックが原因でハイパーインフレが進んで壊れた社会を舞台に、人々を搾取する悪徳業者や、弱者を切り捨てようとする政治家と戦うという物語になっています。
えぇ…(困惑)
カイジくんってそんな…意識高い感じだったかしら……私映画版は全く見たことなくこれが初見なんですけれど、映画版ではそういう設定なのかしら……
その上、その設定からお出しされるメッセージがとってつけたようで薄いので、こんな舞台も設定もいらなかったんじゃないかと思いますわ。このメッセージのせいでギャンブル要素にもヒューマンドラマを入れねばならず、テンポが終わっておりますわ。
まだ文句があって大変申し訳ないんですけれど、新しいキャラも本当につまらないキャラの集まりで、特にカイジの相棒ヅラしている女キャラはひどかったです。
別に原作にない女キャラが生えてきたから文句を言っているわけではないのですが、こいつが本当にうるさいだけでなんの役にも立たず、その上一応カイジのキャラっぽいとこ出しておくか〜ってことで、なんにもしていないのにカイジくんからお金だけ奪っていくという…まぁ確かにカイジに出てくるカスっぽいかも…安藤っぽいかも…こいつが一番カイジっぽいですね!見ている側としてはストレスしかありませんでしたが……
どこをとっても文句しかないですわね…
原作者が関わってこんな出来なことに涙が出ますわね。他にもどうしようもない原作付き映画は多くありますが、大半は原作者は無関係です。なので、まぁこれは原作とは関係ないし…と言って無視出来なくもないのですが、これは原作者がシナリオを共同執筆していることになっています。どれくらい関わっているかわかりませんが、関わってこれでは、どこにも逃げ場がありません…四面楚歌ですね…
項羽ってこんな気持ちだったんですのね…2000年の時を越えてわかりましたわ。