あらすじ:煙に覆われたえんとつ町で暮らす人々は空を見たことがなく、ましてや空には輝く星があるなどと信じる者は誰もいなかった。だが、えんとつ掃除人の少年ルビッチだけは父親の教えを信じ、空を見上げては、煙の向こうにはきっと星があるはずだと思っていた。町の住人たちはそんなルビッチを笑い者にし、一人ぼっちになってしまった彼が出会ったのは、ゴミ人間プペルだった。
引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/371105/story/
昨年、映画そのものの出来よりも、失業保険のお金をこの映画のチケット購入に使ってしまった若者のことが話題になったこの映画ですが、このたび、晴れてアマゾンプライムビデオに仲間入りしたため、不発だった元旦のアニーのかたきを討ちます!(?)
ちなみに最近邦キチ映子さんでも紹介されていましたわね!ストーリーについての前知識はこれだけですわ!
https://comip.jp/spinel/cbs/c1171/c121-14208/
凡クソ映画がよ………
ずば抜けて悪い部分もないが面白い部分は一切ないという、凡作のクソ映画でしたわ。どうせダメならツッコミどころになるようなダメさでもあればよかったのですが、そういうところは一切ありませんわね。
基本的には、製作総指揮の西野氏が面白いと思ったか、この要素は売れると思ったかした古今東西の物語の要素を持ってきて雑にツギハギした…というのがこの映画の全てです。
それはラピュタだったりディズニーだったり、ONE PIECEだったり、果ては刃牙ハウスだったりします。
そのため世界観はもうめちゃくちゃでよくわかりませんわ。背景映像はたしかにすごいのですが、世界観が固まっていないので、どれだけ映像がきれいでもそれ以上でもそれ以下でもありません。背景というのは基本的に、物語の世界観を観客に伝える役割があると思うのですが、それが全く定まってないのですから、見ていてもきれいだな〜というよりも、背景のこれはなんなんだよ、どう物語と関わるんだよ!(なお無関係無意味)にしかならないんですわ。ちなみに、キャラデザもあまり統一されておらず、主人公の母親のようなポケモンみたいなキャラデザもいると思えば、ディズニーみたいなキャラデザもいます。そこは普通統一されませんかね…
演出もくどいシーンが多く、ちょっと実写版CASSHERNみたいなところもありましたわ。突然映画内でミュージックビデオの放映を始めないで頂きたいですわね。
ただ、世界観はこの映画では大して重要な部分ではないと考えられます。この映画は、とにかく西野氏が伝えたいメッセージを大勢に効率よく伝えてお金を稼ぐためのものでしかないので、メッセージさえ乗っけられれば、別に世界観がツギハギでも問題ないからですわ。
なので、この映画の核は西野氏の思想になりますわ。それについては、本当に頻繁に映画内で言及されます。5分に一回くらい言及されていたような気がしますわね。ただ、その内容がもう本当にしゃらくせぇ!!と言いたくなるようなメッセージなので、もう うっせぇ うっせぇ うっせぇわ あなたが思うよりクソ映画♪って感じです。
あと、プペルがゴミで出来ているからなのか、ゴミがどうとか、ゴミだけど夢持っててなんとかとか言ってるのが、この映画の出来について予防線張ってるみたいでこいつ〜〜〜という気持ちにさせてくれますわよ。
さて、内容についてはもうこれくらいにして…というかもう思い出せなくなっているのでこれ以上出てこないのですが、ここからはこの映画自体ではなく、その周辺の話をしたいと思いますわ。
よく、ミュージシャンが薬物をやったとか、漫画家が児童ポルノを持っていたとか、芸能人が差別発言をしたとかで炎上した際に、作品と作者は別と言われますわね。
私もそう考えられればいいのですけれど、個人的にはそれはまぁ理想論だと思いますわ。私はどうも切り離すことがなかなか出来ません。前者ならまだしも、後者2つは作品を見ていてもチラついたり、見る前からあぁこの作者って…という気持ちになり、見るのを控えてしまうことがありますわ。
そして、この映画で大きな比重を占めるというか9割9分9厘構成している西野氏につきましては……はっきり申し上げて、作品の鑑賞に影響が出るタイプの作者ですわね。
何が影響出ているって、彼がやっているオンラインサロンですわ。上述のように失業保険でこの映画のチケットを80枚買った方がいるように、金額の多寡はともかく、お金を貢いでいる方が多くいて、その感じから信者からお金を巻き上げるタイプの宗教に見えることがあり、個人的にはあまり良い印象はありませんわ。それもあって、映画内で訴えられるメッセージが全部このオンラインサロンへの導線に見え、余計にうるせ〜〜知らね〜〜〜FINAL FANTASYⅡになってしまいますわ。いやまぁ実際…そうなんでしょうけれど…
やっぱり作品と作者は別じゃないですわね。このご時世ですので、何者でもない自分が不安でなにかになりたい気持ちは普通だと思うのですが、そこに漬け込むやり方はどう考えても悪いことだと思うので、そういう意味でも西野氏とその作品を好意的に見ることは出来ませんわね。
そういえば、これを書いていて、他の方の感想が見たいな〜と思いまして、いくつかのレビューサイトを見たのですが、驚くことに、案外サロンメンバーなんですけど〜みたいなのを見かけまして、嘘でしょ…ってなりましたわ。そんな…てっきりあの…
と思ってましたので……