土曜映画お嬢様部活動日誌

毎週土曜日に見てる映画の感想です

竜とそばかすの姫

あらすじ:高知の田舎町で父と暮らす17歳の女子高生・すずは周囲に心を閉ざし、一人で曲を作ることだけが心のよりどころとなっていた。ある日、彼女は全世界で50億人以上が集うインターネット空間の仮想世界「U」と出会い、ベルというアバターで参加する。幼いころに母を亡くして以来、すずは歌うことができなくなっていたが、Uでは自然に歌うことができた。Uで自作の歌を披露し注目を浴びるベルの前に、ある時竜の姿をした謎の存在が現れる。

movies.yahoo.co.jp

 

お嬢様部部員全員(二名)がFilm:Redを見たので同じ歌が主題っぽいこの映画を見ましょう!という話になり、急遽ドラえもんを延期してこの映画を見てみることにしましたわ〜!

 

ねぇ監督、脚本やめなよ

 

物語のすべての流れが「いや、そうはならんやろ…」にしかならないんですよね…本当ほぼすべてのシーンで「なんで…?」って引いてしまうことが多いですわ。

冒頭から主人公がUで歌い出すまではまぁそこまでおかしいところはないのですが、そこからはもう怒涛の勢いで「???」になれますわ!

なりたいとは言っていませんわ。

 

この前金曜ロードショーでもやったのでネタバレありで話しますけれど、主人公がUで歌ったら世界的に大流行したところまではいいとしますわ(正直そこまでよくない)けれど、その後の流れがですわね…

・主人公のライブに竜というUの鼻つまみ者が乱入してくる:なんで?

・竜はいろんなやつに喧嘩を売っている:なんで?

・主人公はその竜に興味を持つ:まぁ…いいか…

・主人公は竜のすみかまで追いかける:なんで?

・竜と主人公は心を通わせる:なんで?

・主人公は竜を助けるために生身の体を晒す:なんで????そこまでして助けたいの????

・竜は虐待されている子供だったので、その子を助けるために高知から東京へ!!:は????????

・虐待してる父親に睨みを効かせるとお父さんが逃げ出す:失せろ

・その後のフォローは特にせず高知に帰るね!!私も歌えるようになったよ!!:アッハイ……

 

脚本、赤恥

 

この他にもなんか、なぜかアバターのガワを剥ぐ権利をただのユーザーが持ってるのも意味わからないですわ。スポンサーがついてる!!って、だからなんだってんだよぉ(お面キメラ)

それ以外にも主人公がクラスの憧れの的になってる男と手を繋いだ(というか一方的に男が手を握ってきた)のを見てた女子がクラスのグループラインで主人公を叩くとかの描写は、女子って陰湿なんだよな〜っていう偏見描写でしかないですわよ。

 

この映画、先に金曜ロードショーでやっていたときに最後20分まではいいみたいな言説を見ましたが、普通に全編悪いですわよ、残り20分は図抜けてクソです。

この20分では、主人公が竜の中身である虐待されている子供を助けに行くクライマックスなのですが、ここがもう終わりですわ!!

子供が虐待されていると主人公たちは福祉事務所に連絡するのですが、48時間経たないとだめで…と断られるシーンなのですが、お前…よくもそんなこと……

前々から指摘されていた福祉分野への興味のなさは今回ちょっと度を越していますわ。というか、子供が生まれたにも関わらずこんなに興味ないのちょっとやばくないですの?

大げさかもしれませんけれど、映画や表現にはそれだけの力がありますわ。いくらアニメ映画とはいえ、現実世界を舞台にする以上、もっと気を使うべきですわ。

また、その男の子を助けに行くために主人公が一人で東京に行くのはあまりにも危険過ぎます。虐待している父親に出会ってしまう可能性が高い(実際出会った)わけで、この父親は普段から他人に暴力を振るっているのですから、女子高生一人黙らせるくらいなんてことありませんわ。なぜかこの映画だと主人公は覇王色の覇気の使い手なため、「失せろ」の一言で父親が退散していくんですけれど……シャンクス?

挙げ句にその男の子が保護された感じもなく「僕も頑張るよ」で終わるの、おかしいだですわよ…その子は頑張らなくてもいいんだよ…大人がなんとかすることなんだよ…なんなんだよこの映画…

 

そもそも監督って人間のこと嫌いなんだろうな、と思うのはもちろん、こう…人生で困ったこととかないんか?というか…なんかこう…社会的に強い立場にしかいたことがないので、そうでない人のことは考えられなくて、ちょっとでもそういう立場にいる人にとってはすごく不愉快になる気がしますわね…

人間性にまで勝手に推論でボロクソ言いたくありませんけれど、作品と人間性は切り離せないからね、仕方ないね。

 

音楽も大して…ってのがつらいですわね。歌姫って言うから曲もいっぱいあるのかと思ったのですが、基本的に最初の一曲ゴリ押しで、あとなんか全く記憶にない曲がもう一曲あるくらいで、ウタと同じくらいあるのかな〜と思っていたら拍子抜けでしたわ。

あとこれは私達の趣味なんですけれど、二人共そんなにバラード系は好みではなかったので、テンション上がらないんですよね…まぁなんにせよ曲が少なすぎるますわよ。まさか二曲しかないとは…

 

この映画見たとき、同志お嬢様がずっと「映像はきれいなんですよね〜」ってフォローしてたのが面白かったですわ。これプペルのときも言ってたので…